魔術師をめざして

魔術師を目指して、相場・数学・プログラム言語を研究しています。

王者の源兵衛清安

ぼくはその駒を初めて見たとき「王者」ということばが頭に浮かんだ。
それ以来、勝手ながらぼくはこの駒を「王者の源兵衛清安」と呼んでいる。

【 児玉龍兒作源兵衛清安書盛上駒 】f:id:fxrobot:20140205042507j:plain

接写によって写真画像では黄金に輝いているが実物はもう少し渋い輝きを発している。そしてこの駒は駒形が特殊なのだ。全体的にいえることではあるのだが特に王将と玉将が分厚く大きい。

この駒を手に取り眺めていると「王者」の風格を感じずにはいられない。それ故、ぼくはこの駒を「王者の源兵衛清安」と呼ぶのである。この駒は児玉龍兒によって作られた。児玉龍兒は現代最高峰の作者の一人である。

ぼくは過去、三組の児玉龍兒作盛上駒を持っていたが、現在手元に残っているのはこの一組のみだ。この駒は第四十三期王位戦第四局(羽生善治 vs 谷川浩司)で使用された。このときの将棋盤、将棋駒、駒台、駒箱の全てをセットで所蔵している。

このセットを貧乏性のぼくは、手に入れてから今日までまったく使用しないままだ。

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上の画像の右下の将棋盤の写真だが、仕舞っている段ボールから出して多少慌てて撮影したため駒台の向きがおかしくなってしまったが、撮り直すのも面倒なので未だそのままだ。どうでもいいようなことだが指摘されることが多いので、先にお断りしておく。

対局者(谷川九段と思ったが)は、この駒を「柔らかい指し心地だ」と述べたそうだ。この駒の表面は拭き漆が幾重にも施されている。それがその理由だろう。また、それ故、水を入れたコップの中にポトンと落としても駒が痛むことはない。

将棋盤は日向綾町産の見事な木味の逸品。現在、かなり貧乏なぼくだが、これは持っていたほうがいいのかなぁ。普段は彫駒と板盤を使っているぼくだ。それが自分の身の丈に合ったよい道具に思える。しかしこのようなリッチな道具は持っているだけでも満足できるものだ。..ということにしておこう。