Sayamix(2)
{y} は、いまのところ、トレード対象の通貨ペアとはべつのもうひとつの通貨ペアとの相関のみである。{y} からみたいいかたをすれば、{y} の小瓶のなかには、トレード対象の通貨ペアとはべつの相関の高い通貨ペアがあり、そのテクニカル分析によるエッジが存在するということなのだ。
この相関の分析とは、けっきょく、サヤ取りから派生するものである。ただし、サヤ取りとは直接は関係のないべつの分析手段とそれによるエッジが {y} のなかに存在するとみている。それがなにであるか、じゃ、{z} のなかにはなにがあるのか、それらについては、まさにぼくの研究さなかのことであり、ここでは述べない。
けっきょく、ここで述べるのは、サヤ取りの従来のテクニカル分析への応用ということなのだが、そのさきの展望に有力なものがあるということをいいたいのだ。それが {y}、{z} の議論なのだ。
もういいだろう。とりあえず現状で使えるものはなになのか。
ひだりの画像は、実際におきたこと。
緑色のラインがトレード対象の通貨の値動き。黄色のまる(そのたのまるもおなじ)は、ZigZag系のインジケータである。
黄色のラインと赤色のラインは、トレード対象通貨(緑色のライン)と相関あるいは逆相関の高い通貨の値動きである。
ここでのトレードはかんたん。黄色のまるでエントリーだ。えっ、だったら、ZigZag だけあればいいじゃないか。
うん、じつは ZigZag だけじゃ信用できないのだ。ZigZag のとおりトレードすればよいのであったら、だれでもかんたんに成功できてしまうではないか。
{y} のたすけをかりることで、黄色のまるでのエントリーが確かなものになるのだ。
赤色のラインの役割は想像できるであろう。では、黄色のラインへの矢印(点線)はなんなのか。
値動きがどの方向へとむかうのかは、トレンドの方向へむかうというのがひとつの判断方法だが、黄色のラインはトレンドではない。しかし、ここにむかうであろうという判断が {y} の成果なのである。かならずそうなるとはいわないが、ここでは、むかう可能性が高いということなのだ。
ここでつかう {x}(従来のテクニカル分析)のインジケータは、ここで示した ZigZag だけではないということはいうまでもない。 機能が重複しない有効なテクニカルを追加してつかうことで、ここで示したメカニズムがさらに確かなエッジとなるということだ。
ここでたいせつなことは、こんかい使った、たの通貨との相関というものは、通常おこなう、トレード対象通貨の価格構造を、あれこれ変形したもの(つまり {x})とは次元がちがう情報をつかっているということなのだ。
そのたいせつな意味が理解できればOKだ。