前時代的 BASIC
ぼくは、昔々 BASIC でプログラミングに入門した。
今ではすっかり忘れてしまったが、今でもたまには使ってみたいという気になることがある。そもそもとても簡単な言語だから、Python 3 がある現在でも BASIC はプログラミング入門には最も最適な言語だと思う。言語仕様に不満はあっても、この素朴さが重要なのだと思う。だからこそプログラミング言語理解への障害が最小なのだ。
【 99 BASIC - http://www.sagami.ne.jp/tadaka/99Basic/ 】
実際に今でも使うことのできる「前時代的 BASIC」の処理系は複数存在する。ありがたいことだ。その一つが、今回紹介する 99BASIC だ。
コマンドプロンプトは不要で、99BASIC の実行ファイルをダブルクリックするだけで使用可能となり画像の画面が立ち上がる。ぼくは Windows 7 で実行した。立ち上がったウィンドウのサイズは「656 x 438」だった。老眼のぼくは「1296 x 838」に拡大して使うことにした。
もう少しファイル処理まわりを簡素化すれば、現代でも十分使いやすい言語といえると思う。あと、そうね、イテレーターと連想記憶があれば文句はほとんどないという気分だ。ああ、あと、変数のスコープも..ってきりがないか。今のままで十分行けるぞ!
すべてが完全に素朴な言語 BASIC。この複雑な時代に清涼飲料のような言語ではないか。
この、前時代的 BASIC のよさは、作成、修正、保存、実行、などのすべての操作が、画像の画面でおこなえることだ。面倒が何もなく、直ぐに使え、直ぐに終われる。現代のプログラム入門者にも最適な入門のための言語環境だと思う。
回り道のようでも、99BASIC を使えるようになることが、一番の早道かもしれないとぼくは思うのだ。
参考までに、この先にある BASIC の処理系としては次のものがある。
・FreeBasic http://www.freebasic.net/
GPL で提供されるコンパイラ。プログラムは小さく高速だ。
・PureBasic http://www.purebasic.com/
商用コンパイラ(€ 79)。高機能でプログラムは小さく高速だ。
・ActiveBasic http://www.activebasic.com/
国産フリーコンパイラ。N88互換モードがある。プログラムは小さく高速だ。
ここに挙げた3つのコンパイラは C に劣ることのないサイズとスピードを誇るものだ。PureBasic は特にお勧めのコンパイラだ。ぼくが購入してから現在までずっと無償でバージョンアップをしてくれている。15年以上経つのではないだろうか。
さて「前時代的 BASIC」は懐古趣味のためのものではない。
現代でも十分、入門に役だつものだと思う。