魔術師をめざして

魔術師を目指して、相場・数学・プログラム言語を研究しています。

盤上のポラリス

じつに久しぶりにコミック本を買った。「盤上のポラリス」というチェスを題材にしたコミックだ。これを読んでいてふと思ったことがある。

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日本でチェスをやる人って..どんな人なんだって。

なぜ、将棋じゃないんだ。日本はチェス弱小国。そりゃ、なんてたって将棋があるからね。

日本におけるチェスとは日本におけるキリスト教のような立ち位置じゃないだろうか。

日本におけるキリスト教徒の割合は僅か1.5%程度と聞く。戦争に負けた日本がよくもキリスト教に浸食されなかったものだと思う。

そこから、こんごも将棋がチェスに侵食されることはないだろうというアナロジーが浮かぶ。

ところで、日本国内でチェスに取り組む日本人に、ぼくはなにやら嫌らしいものを感じていたのだ。偏見だと非難されようが仕方がない。

頭脳ゲームに興味を持つような人ならチェスよりも将棋を先に知るはずだし、チェスに目を向けるような人なら、その前に将棋を知っていたはずだ。

なにが言いたいのだね、まじんくん。チェスを嫌っているのか? いやね、じつはぼくは今年の11月からチェスを学び始めたのだ。チェスは嫌いじゃないよ。むしろね、大好きになりそうなのだ。

今回の記事では、将棋をパスしてチェスに取り組むひとたちの人間像をあれこれ書きたく思っていたのだけど、やはりそれはやめておこう。趣味が悪そうだ。

さて、日本はチェス弱小国だけど、そんな日本国内でチェスのトップクラスになりたければ、英語によるチェス本を読む必要があると思う。

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近年は、日本語によるチェス本も充実してきているようではあるが、英語本にはまる一冊キングズギャンビット(チェスの定跡の一つ。将棋でいえばまる一冊「横歩取り」だろうか)という分厚い本(全680ページ)もある。

向こうのやつらはこんなの読んでるんだぜ。

ちなみに、近年はキングズギャンビットはあまり指されないそうだ。ギャンビット(ポーンを捨てる手)なら現代はクイーンズギャンビットなのだそうな。

というわけで、日本国内の初期の強豪には英語屋が多いようだが、それも頷けるというものだ。

そう、話は盤上のポラリスだった。

主人公の少年(小学5年生)は自発的にチェスに興味を持ち、チェス教室に通う。あり得ねぇー、無理があるぅー。いや、別に非難しているわけじゃない。

欧米においてはごく当たり前にあることかもしれない。というか、極々自然に父親が教えるだろう。そして父親に勝ちたくて強くなる。

話は戻ってポラリス。1巻目にして主人公の少年は、グランドマスター(世界クラスの強豪)になると宣言する。..が、そりゃ、無理だよ。日本にはよい指導者もいなければ、子供向けのよい本もない。それにライバルもいないはずだ。

まぁ、そう言っちゃおしまいだし、夢がない。

コミック「盤上のポラリス」には夢がある。ぼくは今後出る巻まで含め全巻読むつもりだよ。(現在は3巻まで発行済み)

このコミックを見た若い人が、よーし、おれもグランドマスターになるぞーとなれば、外野としても楽しいね。ぼくも若ければね..。じゃ、若いころに逆戻りできたら、チェスのグランドマスターに挑戦するかい? あっ、ごめん、そのころにはもっと楽しいことやってたよ(笑)。

というわけで、楽しいことも終わったぼくは、いまからマスター(FM)に挑戦しようか。

あり得ねぇー。