FX 必勝法
FX必勝法なんていうと、FXで勝つことにネガティブである人ほど、全部のトレードで大儲け。いちどとして負けることはないというような、超必勝状態を思いえがいてしまうようだ。そんなこと、あるはずがないよ。
FXでは「上手に負けること」これが極意といわれる。ぼくも、それがいちばんたいせつなことと意識している。ロボットにしても「上手に負けるメカニズム」のないものは、まったく運用したいと思わない。
これは、また別の機会に話題にするつもりだが、ぼくはそれでも、マーチンゲールやナンピンを全否定するつもりはない。このみでないことはたしかだけどね。安全につかう限定的手法があると思っている。ピラミッティングについては、ぜひとも導入すべきだと思う。あくまでも安全にね。安全第一。
さて、必勝法のはなしだった。「FXの必勝法は上手に負けることなり」といってしまってはおもしろみがない。で、まずは、思いつくことをダラダラと書いてみよう。上手に負けること、いそがないこと、らくをしようと思わないこと、大儲けしようと思わないこと、リスクをしること、自分流の売買ルールを作りあげること、売買ルールを検証すること、勝ちトレードの利益をのばすこと、作ったルールを守ること、資金管理を学ぶこと、など。
心理や資金管理がたいせつといわれるが、ぼくは「売買ルールの確立」こそがいちばんたいせつだと思っている。それが成立していなければ、成功などするはずがない。その売買ルールだけど、これはじぶんで作りあげるほかはないと思う。
もちろん、人の方法を参考にするのもいいだろう。しかし、まるまるまねて、うまくいくと思ってはならない。ぼくの「競馬必勝法」をしるしたマル秘資料をあげるよ!といわれたら、参考にはなるだろうが、そのとおりやっても勝てないことはすぐに想像できるだろう。FXのばあいは、もうすこしマイルドだと思うが、にた関係ではあると思う。
さて、ぼくの過去のこと。
ロウソク足を勉強してあとはなにもしらないまま、ポンド円の1分足でトレードをおこなっていたころのことだ。トレードのすべてをノートにつけていた(これもえつこににている)が、勝率がとても高かった。9割ちかかった。当時はじまんであった。しかし、負けるときの金額が大きかったので、それほど稼ぐことはできず、苦痛をかなり感じていたのだ。
そのころ「損小利大」がたいせつと聞こえてきたが、ぼくはあいかわらず「損大利小」だったのだ。勝率の高さだけがこころの支えになっていたように思う。しかし、ぼくは、上手に負けることと勝ちトレードの利益をのばすことのたいせつさをしらなかったのである。損小利大は知識としてはあったはずなのにね。知識と認識のちがいは大きいってことだ。
えっ、なに、ああ、そうか、優れたロボットを手に入れて運用するのがFX必勝法だというんだね。しかし、どれが優れているとわかるんだ。バックテストはこじつけが可能だし、その気になればでっちあげもかんたんだ。リアル運用結果だって、買い手をだます気さえあれば、やはり、でっちあげはかんたんだよ。
それにね、もし、すべてが正直に示されていたとして、その結果が良好そうにみえたとしてもだね、あなたが購入してからの運用がうまくいくとはかぎらないのだ。これが現状のロボットというものだ。もちろんうまくいく場合もあるだろう。保証がないだけだ。
いまでは、ロボットがほしければ、ネットにごろごろあふれている。何百万稼げます!っていうような商用ロボットがごろごろ、ソースコードつきの無料のロボットがごろごろ。さぁ、どうする。
ロボットが手にはいった。10年のバックテストでも不足だと30年をめざす人もいる。それを、ぼくは、ほとんど意味がないと思っている。バックテストはひとつの目安にすぎない。ロジックがそもそもダメってこともないなって確認できるだけだ。バックテストは、そのロボットがうまくいくかもしれないという通過点にすぎない。
ロボットはリアルの運用を、1年以上みる必要がある。それ以外は信用できない。しかし、それもでっちあげでなければのはなしだ。ロボットの販売者は、なぜ、1年以上の運用結果をまたず、いそいで販売するのか。ぼくは、ロボットは宣伝次第で儲かる分野なのだと分析している。だいたいね、100行そこそこのプログラムが5万円で売れる世界はほかにはないだろう。人間の欲がテコになっているということだ。
そう、ロボット販売は売り逃げれば儲かるのだ。
あまり売れないロボットは宣伝が下手なのだと思う。
ぼくがこのビジネスに本気で手をだせば、かなり儲ける自信はあるよ。
だけど、ぼくは、なんでもありの人間ではない。
冷静な目で「何百万も儲かるEAがいまだけ3万円!」なんて宣伝や宣伝サイトをみてみよう。だけど、そのロボットがぜったい儲からないというつもりはない。儲かる場合もあるのだと思う。リスクさえしっかり把握できれば、そのようなロボットを運用してみるというのもひとつの方法ではあると思う。でもね、そういう宣伝につられて購入してしまう人に、そのロボットのリスクの把握などできないだろう。
ぼくは、おそろしいことを書いてしまったのかもしれないね。