Princess Mononoke
久しぶりにぼくの嫌いなTSUTAYAでDVDを借りた。もののけ姫、紅の豚、天空の城ラピュタ、風の谷のナウシカ、そう、ジブリ三昧だ。もちろん、初めて観たわけじゃない。2度、3度と観ている。ああ、でも、紅の豚だけは初めて観たよ。とても気にいった。おしゃれでね、子供だけじゃなく大人向けの映画としてもイケてるよ。
それらのなかでも、ぼくの一番のお気に入りは、もののけ姫。日本人の精神性や自然観、宗教観がよく出ているし、主要な登場人物が皆凜としている。自分の命よりも正義を貫く覚悟がうかがえる。もののけ姫は、日本人として胸を張って世界に誇ることのできる日本の心であり、日本の代表的なアニメの一つであると思う。
主題歌もとてもよい。作詞は宮崎駿監督による。作曲・編曲:久石譲、歌はご存じ米良美一さんである。宮崎監督は米良さんの歌に対し男の子の感じが出ていてとてもよいと評している。次の動画は米良さんによるものではないけど短いので一度観てもらいたい。
【 フランス語(前半)と日本語(後半)でテーマ曲を歌っている 】
このフランス語版(正式なものではないと思うけど)の人気は高いようだよ。英語版よりは、その心が日本語版に近いように思える。あっ、だからフランス人は日本文化が好きなんだろうか。
【 日本語オリジナル版の歌詞 】
はりつめた弓の ふるえる弦よ
月の光りにざわめく おまえの心
砥ぎすまされた 刃の美しい
その切っ先によく似た そなたの横顔
悲しみと怒りにひそむ
まことの心を知るは 森の精
【 どうせだから英語版 / Sasha Lazard 】
【 英語版の歌詞「Nobody knows your heart」】
In the moonlight I felt your heart
Quiver like a bow string's pulse
In the moon's pale light,
You looked at me
Nobody knows your heart
When the sun is gone,
I see you beautiful and haunting but cold
Like the blade of a knife so sharp, so sweet
Nobody knows your heart.
All of your sorrow, grief and pain
Locked away in the forests of the night
Your secret heart, belongs to the world
Of the things that sigh in the dark,
Of the things that cry in the dark.
日本語オリジナル版の歌詞は1番しかなく2回繰り返しているはず。英語版は日本語歌詞の翻訳というより 英語版として作っていることが歌詞を比べれば分かると思う。
【 どうせのどうせだから日本語オリジナル版 / 米良美一さん 】
(2014年3月14日記:残念ながらブロックされてしまったようです。素晴らしい歌声です。聴きたい方は CD か DVD を購入してください)
この米良美一さんによる日本語オリジナル版主題歌を聴いた人たちの感想の一部を紹介しよう。書いたのは皆外国の方で()内の日本語は参考までにぼくが書いたものだ。
This actually made me cry...
(これ、実際、泣かされたよ..)
yeah me too :')
(ああ、ぼくもだ)
me too
(わたしも)
I love this song and the movie and studio ghibli
(この歌も、もののけ姫も、ジブリも大好き)
such a gentle voice
(なんて優しい声なんだ)
Chills is all I can say
(とにかくゾッとしちゃった)
Studio ghibli music really fucking pulls my heart strings. HOW DO YOU DO IT!?
(ジブリの音楽は本当におれの心を惹きつけやがる!いったいどうやってんだ!)
my favourite song from this movie ;)
(この主題歌はわたしのお気に入りよ)
いかがだろう。これはほんの一部でぼくが見たときには全部で90の発言が寄せられていた。こういった海外の人たちの声を聞くとうれしくなるよね。
さてさて、映画について書くつもりで書き始めたけど、主題歌の紹介になってしまった。しかしぼくとしては満足。これ、何度か聴きたいので自分用にまとめて載せておこう。(クレームが来たら削除しますからね)
全バージョンを聴いてみると、英語版の主題歌もなかなかのもので好きになった。しかしね、曲に合わせることを前提とせず正確に英語に翻訳しようとしても、難しいというより、できないだろう。
『砥ぎすまされた 刃の美しい
その切っ先によく似た そなたの横顔』
この辺りなど、単語を単純に対応させても、違うよね。たとえば「刀の切っ先」(もちろん、もののけ姫のものは短剣だけど)には特別な日本的精神性があるわけで Blade of a knife では同じになりようもない。そもそも、切っ先と Blade は同じじゃないしね。
あとね、英語版と日本語オリジナル版の全体的な印象をを比べてみると、英語版は欧米の伝統的テクニックにより完成度が高いという印象を与えると思う。それに対し、日本語版は英語版に比べ聴き心地を増すためのテクニックは少なく、ストレートに心を伝えるものであるという本質的違いを感じるのだ。つまり、日本語版は聴く者にも聴く心を問う。ただ、どちらも素晴らしい。
まぁ、それらはともかく、今回は、名曲のフランス語版、英語版、日本語版を楽しんでください。
ちなみに、ぼくはTSUTAYAでもののけ姫のDVDを借りて観たわけだけど、その後、アマゾンでDVDを注文した。これは作品に敬意を表したという意味もある。
貧乏なぼくは、日本語版ではなく安価な英語版を選んだ次第。パッケージがこっちのほうがよかったというのもその理由だが、お金に余裕のある人には日本語版のほうをお勧めする。
『英国のDVDのリージョンコードは日英共通(2)ですが、映像方式(日本はNTSC)の違いの為、一般的な国内向けプレイヤー、PS3にて再生できません。』なんてこともあるしね。それにディス面の品質の問題もあるようだ。
まぁ、英語版ではあるけど、日本語音声を選べば、その点に限れば問題ないし、米良さんの主題歌も聴けるよ。英語音声にすれば、最後に流れる主題歌が英語版となるしね。
もののけ姫の主題歌をここに掲載させてもらった罪滅ぼしとして宣伝させてもらったという次第。今回紹介した名作「もののけ姫」の主題歌を気にいった方は是非ともDVDの購入を(笑)。
でも、アフィリエイトじゃないですけん。:P